３月１１日のこと

今日は３月１１日。

東日本大震災からちょうど１０年が経ったのですね。

「乙女ココロ　浪漫ちっく」をコンセプトにバッグや雑貨を制作している、バッグデザイナー＊PUKU＊（プク）のゆうもです。

今日は１０年前のあの日のことを書いてみようと思います。

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３月１１日のこと

２０１１年の３月１１日。私は仕事部屋で銅版画を制作していました。そろそろニードルで描くのを終わらせて、腐蝕液を用意して腐蝕をしようかなと思っていました。

そんな時に突然揺れ出してびっくり。怖くてデスクの下に潜りこもうとしたら、私の足元にいた猫のカノンがびっくりして、どこかにだーっと走って行きました。

猫も気になるけどひたすら揺れてギシギシと激しい音がする地震が怖くて怖くて。ずっと机の下で丸くなって終わるのを待っていました。

こうやって書いてて、あんまり詳しくは覚えていないことがわかりました。

ただその時に思ったんです。

「このまま死んじゃうのかな？マンションの上の階が崩れてきて、埋まるんだろうか…？」

そして。

「神様！！まだやりたいこともいっぱいあるんです！！死なさないでください！！」

こんなお願いもしていました…。

「もし命が助かったら、もっと真面目に仕事をする！絵も描く！バッグを作る！！」

机の下に小さくなって怯えながら、こんなことを考えていたんですね…。

長い地震もおさまって、机の下から這いだしました。

まずは猫を探します。すぐに見つかりました。カノンはいつも怖い時はリビングルームのソファの下に隠れるんですが、その定位置にいました。

いつもなら呼んだら出てくるのに、その時は全然動かなくて。よっぽど怖かったんだね…。

カノンはそのまま、カリカリも食べずにトイレにも行かず。１８時間ソファの下に隠れていました。

あの日は身内に電話をしても全く通じなくて。唯一繋がったのがTwitterでした。徒歩５分の所に住んでる両親よりも、東京にいる夫よりも先にカリフォルニアにいる姉とTwitterで繋がったのでした。

それから１〜２時間で電話が途切れながらも繋がるようになって。両親も夫も無事なのがわかりました。夫は電車が動かないので会社に泊まるということでした。

あの時はしょっちゅう余震があって。最初の地震の時には机の下で怯えてましたが、その後は揺れたら外に出ました。そしたらマンションのご近所さんたちもみんな外に出ていて。

「怖いですね、どうなるんでしょうね…」なんておしゃべりをしました。それでかなり安心したんです。人に会って会話をするって、大切なことですね…。

それからテレビをつけて、神奈川県のうちの方は震源じゃなくて、震源に近い方はもっと揺れてることを知りました。

夜はずっと一人。せめて猫が寄り添ってくれたら心が落ち着きそうと思いましたが、カノンは全くソファの下から出てくる気配がなくて。余震も度々きて、とても不安な一晩を過ごしました。

翌朝、度々電車が止まりながら時間をかけて８時ぐらいに夫が帰宅しました。

すごくホッとしました。

あーだった、こうだったって二人で話していたら、震えながら猫のカノンが出てきました。

きっとその前の夜は私がすごく怯えていたので、カノンも怖くなってしまったのでしょうね。夫と話すことで私が落ち着いているので、カノンも出てきたのでしょうね。

すみません。長いだけでとりとめのない文章となりました。

テレビやラジオでこのところ毎日「震災から１０年」で特集をするのを聞いていて。

「そういえば私はこの日を境に変わった」と感じていたので、もう一度思い出して書いておこうと思ったのです。

１０年が経って、そのことが少しずつ薄れて行きそうで。

この写真はうちの近所を歩いていて出会った、見事に咲いたミモザの花。

圧倒的なイエローに出会うと、毎回ドキドキします。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

乙女ココロ　浪漫ちっく　バッグ&雑貨の＊PUKU＊（ぷく）のバッグデザイナーのゆうもでした。

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