銅版画と私の18年間・ザボハウス

2015-03-02 | Posted in About, 銅版画への想いComments Closed 

こんばんは、乙女ココロ 浪漫ちっくバッグ&雑貨 *PUKU*(ぷく)へようこそ!
バッグデザイナーのyuumo(ゆうも)です。

 

◆さよなら、原宿のZABOハウス

昨日の3月1日で、私が長年お世話になった版画と絵画の工房ZABOハウスは原宿ではクローズして、3月5日より鴬谷でリニューアルオープンをします。
私は、2月いっぱいで退会をしました。

150302_02

こちらは2月28日、最後に荷物をまとめに行って、その時に撮影した写真。
カッコいいな〜〜!!
賑やかな原宿から、一本入った道沿いにザボハウスはあります。

150302_01

看板もとっても素敵。
私は、18年間お世話になりました。

150302_03

150302_05

むふふ。美しい銅版画は、こんなきちゃない工房で作られるのですよ〜!
下の写真はお友達が刷っているところ。

150302_04

こちらは私が一番お世話になった大きなプレス機。

150302_06

こんなに大きいのです。
私が作る銅版画は小さいので、何点も並べて一度に刷れます。

 

◆私の銅版画の歴史を振り返る

18年前に入会した時は、私はまだデザイン事務所でイラストレーターをしていました。
銅版画は美術大学に行っていた頃から好きでしたが、卒業後に改めて学ぶことはありませんでした。
でも、ある時に突如として「銅版画を学びたい!!」と思うようになりました。

そんな話を会社で話したら後輩が「先輩、ここで銅版画を習えば?」と言って、『イラストレーション』誌の銅版画の特集を教えてくれました。
そこに銅版画でイラストレーションを描く作家さんと、ザボハウスのことが掲載されていました。
当時は、建築パースなど自分の意に添わないイラストを描くことが多い会社員生活に少し疲れていたこともあって「銅版画を習おう!!」と決心して、ザボハウスに入会したいと電話をかけたのでした。

その時に「描きたい銅版画の下図をお持ち下さい」と言われてカルチャーショック!
「自分は銅版画で何を描きたいのだろう…??」と。

当時は会社で描くイラスト以外には、パステル画を描いていました。
可愛らしい海外の女の子のイラストとか。
でも、全然銅版画とは違うし…。
悩んだ挙げ句、雑誌を見ながら街角を歩く女性のラフを描いて工房に持って行って、銅版画にしました。

最初に制作した銅版画は「うーん、自分らしくない…。」という感想。
それまでふんわりとした柔らかな色合いのパステル画を描いていたので、モノクロのインクで刷った硬いタッチの銅版画は今ひとつピンと来ません。

「ピンと来ない」状態は3年ぐらい続いたと思います。
でも、銅版画で様々な技法を学んで行くうちに、少しずつ自分のタッチになって行きました。

その間に会社を辞めてフリーのイラストレーターになりました。

10年ぐらい前からはバッグ制作にはまって、バッグや布雑貨を作るようになりました。

最初にバッグを作るようなった時は、自分が「銅版画」と「バッグ制作」を絡める気持ちは全然ありませんでした。
刺繍やアップリケで絵を描いて、それをバッグに仕立てていました。
でも、ある時に「銅版画って布に刷れるんだから、それを使えないかな?」と思ってやってみたら、とてもしっくりくる!!
そこから試行錯誤して今の作風になりました。

 

バッグや雑貨の仕事が忙しくなるに従って、なかなか工房に行く時間が取れなくなりました。
特に、昨年の3月にお友達の作家さんからプレス機を譲っていただいてからは、自宅で刷れるようになったので完全な幽霊部員となってしまいました…。
それでも銅版画の技法の中に自宅で出来ない技法があるし、退会はしなかったのですが。

今回、工房が鴬谷に移転することで、今までの原宿よりも30分ぐらい遠くなることになったので、思い切って退会することにしました。

やっぱりとても淋しいです。
工房でちょっとしたくだらないお喋りをするのがとっても楽しかった。
お友達の作家さんの、出来立てほやほやの新作を見るのがすごく刺激になった。
先生からのアドバイスで、新しいテクニックをマスター出来た時の感動とか。

こうやって書いていると、きりがないぐらい色々と思い出します…。

150302_07

ありがとう、ザボハウス。

 

■*PUKU*のメールマガジンです。
可愛い作品やラフスケッチなどの画像がいっぱいのHTMLメルマガです。
メルマガのご登録は下記のバナーよりお入り下さい。
melma_bn_300200
※もし登録をしているのメールマガジンが届かないという方は、下記のフォームよりお知らせ下さいませ。
https://secure.shop-pro.jp/?mode=mailmaga&shop_id=PA01140499

 

■オンラインショップにはこちらのバナーからお入り下さい!

shop_img_05

 

〈自己紹介〉
*PUKU*バッグデザイナー yuumo(ゆうも)森 祐子 神奈川県在住。猫好きです、愛猫はカノン。
「乙女ココロ 浪漫ちっくバッグ&雑貨」をコンセプトに、バッグと雑貨を制作・販売。思い出の小道や黄昏時、猫を拾った帰り道、野の花で作った花冠。そんな乙女ココロを大切にしたい女性のために、バッグデザイナーyuumoが1点ずつ銅版画で描き、ロマンチックな絵本みたいなバッグや雑貨を作りました。本革、着物の古布、上質なインポート生地、手染めしたシルクなどを贅沢な素材を使い、セピア色の風合いにこだわっています。がまぐちバッグを作ることが多いです。
ライブに行くのが大好きです!好きなミュージシャンは小沢健二、スピッツ、フジファブリック、クリープハイプなどなど。


この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます